いか豆知識

いかとたこ -墨の違い-

イカとタコは近い仲間で、外見上は共に頭と見える胴体に内蔵が納まっており、吸盤のついたいくつもの腕がある。腕の根元にカラストンビと呼ばれる口と頭があり、一見すると似ているようでも、その生態は違っています。

イカやタコは、生きるために敵に対する防御態勢として墨汁を持っている。

タコは、肛門のところに墨汁嚢の口が開いて、いざという時に命令によって括約筋が開いて墨汁が漏斗から相手に吹きつける仕掛けになっている。イカも同様の機能が肝臓の腹面にあって、出口は漏斗に開口している。括約筋の意志的活動によって噴出されるようになっている。

噴出されたイカやタコの墨汁は「セピオメラニン」と呼ばれるメラニンの一種で、イカの墨汁には、この「セピオメラニン」がマグネシウムやカリウムがついた塩類化合物となっていて、粘りけがあり海中ではすぐに霧散することなく塊状になりイカの姿に見えるところから、外敵に襲われたときのダミー効果であろう。

タコの墨汁の成分は「セピオメラニン」でアミノ酸の一種のチロシンが酸化酵素によってできたもので、墨汁の中に天敵を麻痺させる特殊な成分が含まれている。敵に襲われると天敵に向けて墨汁を吐き、煙幕状にして逃避する。墨汁の補充は30分もすれば墨汁嚢の中は満タンになる。

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